2024年09月28日

東北新幹線の分離事故

東北新幹線が前代未聞の事故を起こした。
人的、物的被害は無かったものの、あり得ない超絶技を繰り出した。
高速走行中のはやぶさとこまちの連結が外れたと聞いたときは、何が起こったのか理解不能だった。

盛岡駅で連結、解放の風景を見ていても、人の手で機械的に連結器の操作はしていないから、電気的に解放操作しているのだろうなとは思っていました。
だから、走行中に解放されるなんて、何か間違って解放の電気信号が流れてしまったのかと考えていました。
JRの説明では、連結器の機器内に製造時のカスが残っていたことで、それが悪さをして解放してしまったようです。

それでも疑問なのは、そういう安全上重要な動作には二重三重の安全措置が施されているはずで、車両が少しでも動いていたら、万が一解放スイッチを押しても働かない、解放の電気信号が間違って流れても作動しないようにしてあることが当然と思ったのです。
編成が分離したから異常を感知して自動的に止まりはしたけれど。

今回も先行のはやぶさと後ろのこまち編成が離れて止まりました。
もしも、はやぶさ編成のブレーキ力が強く、こまち編成のブレーキ力がそれより弱かったら、もしくは非常ブレーキが効き始めるのにそれぞれタイムラグがあったとしたら、編成が分離したあとに先にはやぶさ編成が停止して、そこにこまち編成が突っ込んだ可能性もゼロではなかったと思うけれど、そのへんのJRの見解はない。
はやぶさはフル規格の長い編成、かたやこまちはミニ新幹線規格の短い編成、重さも大きさも違うから、ブレーキ力に多少の差があっても不思議ではない。これが下り列車で、逆の場合だったらどうなっていたのだろうか。

在来線列車の機関車、客車、気動車、貨物は単なる自動連結器。
開発の思想は、雷様がなっても絶対に外れない、だけど解放するときは指一本で外せる。
実際には指一本で外すのは無理だけど、片手で解放テコを上げればロックピンが抜けて簡単に解放できる、極めて単純かつ優秀な仕組みです。

連結動作を電気信号に頼ると言うことは、簡単な構造の自動連結器ではあり得ない事故が起こるという警鐘ではないのでしょうか。


Posted by よっぱらいくま at 14:53│Comments(0)TrackBack(0)事故・災害

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