2014年09月15日

国鉄大宮工場 EF58運転会

 昔の鉄資料が詰まった箱をあさっていたら出てきました。
 EF58の運転会の資料です。

 これは、昭和60年の10月、当時の国鉄大宮工場で行われたイベントです。
 抽選申し込み制で、運良く当選したものです。 
 当時、今のJRと違って国鉄はとても閉鎖された組織だったので、珍しいイベントでした。
 とにかく、競争率がどのくらいか知りませんが、喜んで参加しました。
 ちなみに参加費用は8000円でした。運転体験、講習、記念品の特製ミニチュア機関車番号プレート込みで、とてもこの費用では赤字ですと、担当者は言ってました。
 当選ハガキと参加記念スタンプです。







 運転会は、閉鎖された大宮工場内の線路を、本物のEF58を数往復するものでした。
 その前に講習があり、運転の基本的操作から機関車の仕組みなど、結構専門的でした。
 機関車の運転は電車とは違い独特で、ノッチも数十段も細かくあり、ブレーキも電車のようにブレーキ弁を合わせるだけで一定の強さにかかるのではなくて、空気を送り込む操作、一定の強さで保持する操作、ゆるめ操作とあり、根本的に電車とは仕組みが違います。さらに、編成全体にかける自動ブレーキ弁と、機関車だけにブレーキをかける単独ブレーキ弁があります。わかってはいたけれど、いざやるとなると頭ではわかっていても、難しかったです。
 今みたいにたとえ、電車でGOがあっても、機関車のブレーキは仕組みがまったくちがうので練習にはなりません。

 運転は機関車だけの単機なので当然、自弁は扱わず単弁のみです。
 カノピーを操作して電源を入れて、前進位置に合わせ、汽笛を鳴らして、出発進行です。
 主幹制御器のレバーも重くて、ノッチを1段ずつ入れるのもコツがあって難しく、出来ない人は数段飛ばしてしまうのでした。1段ずつカチカチと小気味良く進段させると気持ち良いものでした。
 操作は5ノッチくらいまででノッチオフ。狭い構内ではとてもシリースパラ、パラレルまで進段はできません。
 これも電車は5ノッチまでくらいで、直列、直並列、並列の操作は機械がやってくれるけれど、機関車はノッチの段数ごとに
直列(シリース)、直並列(シリースパラ)、並列(パラレル)はノッチの段数で合わせる言って見ればマニュアル操作です。
 直列は電圧は下がるけれど電流が一定となり列車起動時のモーターにパワーが必要な電気で、並列は電圧が一定となり電流トルクよりも電圧が維持できる高速走行に向く位置です。説明が下手ですいません。
 並列とか直列は、複数あるモーターへの電気の送り方の組み合わせです。それに細かい抵抗の組み合わせをノッチ1段毎に細かく変えていくのです。
 ブレーキも、緩ブレーキをかけてブレーキシリンダーに空気を送り込み、一定の強さになったら止め位置に戻してブレーキ力を一定にして、再度込めたり緩めたりして定位置に止めるのだけど、まあ、1回でまともに出来るものではありません。
 ただ止めるなら、簡単だけど、定位置に目標どおりに止めるのは難しかったです。どの程度私の操作で目標位置に止められたかあまり覚えてませんが、そんなにひどくはなかったと思います。
 汽笛を鳴らすのが唯一気持ち良くて、長く鳴らしたら「もういい」と指導員に止められたのをよく覚えています。
 あとの動かす操作は、緊張していてよく覚えていません。

 そのときの資料です。




































記念品のプレートです。
これは以前からずっと、居間に飾っています。










おまけ
 機関車の汽笛です。鉄道部品の販売店から買いました。
 これも私の宝物。約1万円でした。

 口で思いっきり吹くと、「ポッォ」と機関車の汽笛の低い音が出ます。
 高圧空気を吹き込んだらきっと、甲高いあの本物の音が出るんだろうなあと。





Posted by よっぱらいくま at 14:26│Comments(0)TrackBack(0)イベント

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