2019年04月14日

東大宮-蓮田 罵声騒動

 ネット記事で見て、げんなりです。
 東北本線 東大宮-蓮田間は昔から名撮影地です。
 最近は開発の波にのまれ住宅が相当増えましたが、のどかなところも残っています。

 そういうところにマニアが殺到するんですかね。
 動画を見ると、まさにカシオペア編成?を牽くEF65が通過する瞬間に乗用車が横切っています。

 道路を挟んでカメラを構えている限り、そうなるリスクがあるでしょう。
 クルマだろうが自転車だろうが歩行者だろうが、道を通って文句を言われる筋合いはありません。
 そんな場所でカメラを構えている側がダメでしょう。アウトです。私ならそういうリスクがある場所は選びません。
 一説によると、その道路は水路か何かの管理用道路で一般車の通行は禁止されていたとか。
 だから通ったクルマが悪いのだと。でもそれとこれとは関係ないでしょう。
 写真家のために通行禁止にしている訳でもなんでもないのだから。

 しかし、なんという態度なんですかね。アホです。醜態です。何様ですかね。
 こういう罵声をあげる一部のマニアのせいで、鉄道ファンが白い目で見られてしまうのです。
 大多数の写真家は良識があると信じていますが。

 だいたい、私は、でかい三脚で大勢で場所を占拠している撮り鉄は、印象良く思っていません。
 みんな同じ場所で同じ写真を撮ってもおもしろくないので、私は極力そういう場所には寄り付かないようにしてきました。
 だれもいない山野で、一人で三脚を構えるのは別に良いと思います。誰の邪魔にも迷惑にならないのなら。
 そういう場所を探すことができる人が、本当に写真の腕も良いのだろうと思います。
 
 最近の撮り鉄はプロ顔負けの装備というか、装備はプロと同等に思えます。 
 でかい三脚に、脚立まで持っているマニアも多いです。
 そういう報道機関にも負けない装備をもって、大きな顔で撮影場所を占拠している風景が、私は嫌いです。
 そこが公共用地なのか、もしかしたら私有地かもしれません。節度を持たないと。

 私が普段、三脚を使わないのは、そういう人たちと同じ目で見られることが嫌だからだと、改めて気が付きました。
 三脚ははっきり言って、場所取りのツールだと思っています。今のカメラはブレ防止機能の性能も高いです。
 三脚にカメラを据えて、列車が来たらすさまじい連写で撮っている人ばかりです。
 デジタルになり、フィルムの量も金額も気にせず、秒10コマは当たり前、 そんな機械 に頼りたくないです。
 私は手巻きカメラで育ってきたので、今でも一発勝負にこだわっています。ブレ防止機能なんか夢物語のアナログカメラでも、三脚なしで腕を磨いてきたつもりです。

 こういう罵声騒ぎがあると、写真で飯を食っている、本当のプロ写真家もやりずらくなっていくでしょうね。
 気の毒です。

 鉄道写真愛好家に限らず、観光地などで高級な装備をしている素人カメラマンに、図々しい態度と感じることは多々あります。
 まあ、報道機関も同様ですけどね。

 20年近くまえ、廃線が決まった夜の駅での出来事です。
 地元の親子連れとかも名残を惜しんで、駅を訪れていました。母親はやさしく子供に語り掛けていました。
 そして、写真なんかも撮っています。地元の人が心から名残を惜しんでいる光景に、いいなあと感じていました。
 そのとき、でかい三脚を据えてカメラを構えているマニアが、「フラッシュ使うな!」と怒鳴り出したのです。
 長時間露光で風景を撮っているのでしょう。
 駅のホームで写真を撮っている分際で何様だと、
    怒りを覚えました。
 公共空間で、駅のホームで、親子連れが写真を撮ることに誰が勝手な指図ができるんだと。
 長時間露光で写真が撮りたければ、廃線が決まる前に、人気がないときに来て写真を撮っておけよと。
 クルマではなく、電車に乗って写真を撮りに来い。元から利用者が多くいれば廃線にはならなかったのだと。
 廃線が決まってからのこのこと写真を撮りに来て、威張っているんじゃないよと。

 ネットでは鉄道マニアへの辛辣な言葉も並びます。
 一般人に対して罵声を浴びせるような連中は、批判されて当然です。

 しかし、昔から撮り鉄はその視界に邪魔者が入ってくると罵声を浴びせるという文化?はありました。
 ただし、その相手は同業者です。慣れていない撮り鉄が、お立ち台(撮影場所)でたくさんカメラを構えているのを無視して侵入してきた場合に限ります。撮り鉄同士には厳格なルールがありました。
 それこそ、「どけー」、「バカヤロー」、「オドレーじゃまじゃー」、なぜか関東人でもそういうときは関西弁ぽくなるのでした。
 でも決して    農作業をするおじさんや、
     通行人など一般人に対してすることはなかったはずです。
 まあ私もそういう集団には基本、入りたくはなかったのですが、たまには入っていました。カメラは手持ちで。
 
 ネット社会、SNSでの拡散、こういう情けない光景が簡単に広がってしまいます。
 最近は鉄道会社側も過度に態度が厳しい風潮です。鉄道会社の敷地内に入っての撮影は、そこが安全な場所でも通報されそうで怖いです。昔はおおらかでよかったとは、本当に思います。
 今は撮れない、立ち入れない場所で撮った写真も数多いです。

 新線開業や廃線、列車の廃止などのイベントなんかでも、ホームでの三脚や脚立は使用禁止とか言われるし、立ち入りも大幅に制限されるようになっています。

 そういう人が群がるイベントで活躍するのが、銀箱(カメラバック)です。あれに乗ると群がる人の頭越しに写真が撮れます。銀箱はただのバックだから使用禁止とは言われません。ズルいかな。
 でも、銀箱、絶滅危惧種ですね。いや、すでに絶滅しているかな。
 カメラ量販店でも扱っていませんよね。 
 若い人はその存在すら知らないかな。
 私も結構、昔は図々しく写真やビデオを撮っていたなあと思うと、偉そうなことは言えない気がしてきました。

 私が東大宮-蓮田間で撮った写真です。高校2年のとき、昭和55年です。
 今、こんな列車が走ったら、マニア殺到になりますね。
 このとき、同業者は一切いませんでした。

 私の装備は、キャノンFTb、タムロン85~210ミリレンズ、手持ち、マニュアル露出、手動フォーカス、手巻きです。
 ヨンサントウダイヤ改正時に比べ若干のスピードダウンもありましたが、485系の8M4T編成が狂ったように疾走していた東北本線でした。













みんな下手くそですね。


 


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