2013年01月23日

愚策 自動車減税

自動車取得税、重量税の廃止が国レベルで動き出した。
前にも書いたが、愛知県の大村のバカが自動車諸税の廃止を訴えていた。
自動車産業しかとりえのない愛知県の知事として、自動車産業のいっそうの発展のために前から声高に叫んでいた。
いよいよ国レベルでも愚策が現実味を帯びてきた。
かたや、反対の声もある。
しかし、その反対の声は、代替財源はどうするのか、という議論しか聞こえてこない。
自動車があふれる日本、そして、公共交通、地方のバスなどか加速度的に衰退している現状。
そういう、交通経済的な議論がまったくない。
議員からも行政からも、そういう視点の声はまったく聞かない。まったく情けないし、政治もマスコミもなんてレベルが低すぎるとため息しか出ない。
交通政策的にも自動車減税は問題があるという、そういう声が仮にあったとしても、マスコミは相手にしない。とりあげない。
中部地方の大マスコミ新聞も、トヨタ様のご機嫌を損ねることはできないので、自動車経済には疑問ははさまない。
私的交通である自動車をどこまで優遇するつもりなのか。
公共交通と自動車交通のバランスこそ、政治的レベルで調整していかなければならないのに、政治家もマスコミもまったく無頓着だ。

経済発展のために、更なる自動車産業の発展のために減税するという発想。
自動車減税しても、クルマを持っていない人には、まったく何も恩恵はありませんよ。
消費税増税の負担増の見返りに自動車減税なんて、まったく不公平著しいだけだ。
消費税増税の見返りなら、食品、生活必需品を非課税にするべきだし、手っ取り早い。


かたや、原発に対しては、経済よりも人の命が大事と、脱原発が声高に叫ばれている。
原発反対を唱えている人たちは、毎年4000人前後の日本人をこの世から抹殺している自動車交通には何も疑問の声は上げない。
所詮、自分に不利益になること、自動車というあまりにも便利なものを手放す気は毛頭ない。電気の発電には代替手段もある。大企業である電力会社がやっていること、文句だけ言っていれば良い、きわめて無責任なことだ。
しかし、私的に直接自分に不利益になることには、目をつぶる。

先日、中日新聞の投書欄に、自動車減税に疑問を寄せた投書があった。いまでも自動車があふれているのに、さらに減税で優遇するのには疑問だという趣旨だった。

マスコミは、読者の意見として責任逃れするのではなく、しっかり議論して欲しいと思う。

交通事故死者数日本一の座を決して譲らない愛知県、殺人道具の生産と発展のためにとことん味方になるのは自明の理なのか。

私が言いたいことは、自動車には、その社会的費用の応分の負担は絶対に必要だということだ。
そして、公共交通とのバランスを考えた政策が必要ということだ。経済発展のために自動車だけを優遇することは許せないのだ。


Posted by よっぱらいくま at 20:25│Comments(0)TrackBack(0)政治・社会

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