2013年11月26日

都知事の疑惑

 こういうことは書きたくもなかったけれど、あまりにもお粗末というかひどいので、書きます。
 猪瀬は、選挙には金がかかるから私費で選挙資金は捻出するけれど、生活資金が心配だから、金を借りたとのたまう。
 借りた金は生活資金で、選挙資金は私費から出した、との説明。
 これって、論理学的には、まったく理屈の通らないことなんでは。結局、私費で選挙資金を出すけれどそのために借金をするという、単なる玉突きで、ワンクッション置いただけでしょう、金の動きとしては。
 猪瀬は、「私は零細企業の経営者のようなもので・・・」と発言もした。零細企業の経営者が借金で、金融機関からの融資を受けるために、こんな杜撰な手続きをするかと言いたい。融資を受けるためにどれだけ苦労することか。それを猪瀬は「借用書の有無のわからない」「どこで金を受け取ったのか記憶も曖昧」などと世迷いごとを言っていた。
 結局、どこで誰から受け取ったとか説明し、借用書も出してきた。五千万円もの大金に対する態度としてどこまでいい加減で杜撰なのか、どこが零細企業の経営者なのだろうか。零細企業の経営者に対する最大の侮辱ではないか。マスコミにはこういう点を徹底的に追及してほしいが、現時点ではしていない。
 大金持ちの猪瀬にとって、五千万円などはした金なんだろう。
 猪瀬はまた、記者会見で記者に対して「会社員のあなたにはわからないだろうが・・・」とも発言している。会社員が五千万円のローンを組むときに、利息もない担保もない、こんな杜撰な手続きをするかって反論するべきだ。
 借用書を高々に示していたが、あんなもの昨日おととい作ったって、わからないだろう。返却を受けた相手の認証もない。普通あるべき、「確かに返却されました 徳田」とかのサインも実印はない。猪瀬のサインだけ。そりゃあ、借用書に法的絶対要件はないし、契約行為は口頭の約束でも成立するが、現実はそうではない。子供じみている。
 「返そうと思っていたけれど、忙しくて返せなかった」って、どこまで低次元なのただろうか。世間の常識を完全に逸脱している。そんな態度で「私は零細企業の経営者・・・」などと、企業経営者をバカにするなと言いたい。

 もともと、私は猪瀬直樹は大嫌いだった。民営化ブームに便乗して、道路公団の民営化で偉そうなこと書いて、小泉改革とかに乗っかった、ただの作家。あのうさん臭さは当時から思っていた。
 道路公団は民営化して、結局、焼け太りしただけではないか。今でも政府の持ち株100%。国の意のままに動く100%国営株式会社だ。公団とどこが違うのだろうか。国策の通行料金割引を受け入れて、その原資は国費で賄っている。政府の意のままに経営している道路会社、どこが民間会社なのだろうか。猪瀬、はっきりと説明しろと言いたい。
 あんなのを副知事にした石原慎太郎、維新なんかの代表になって、晩節を汚した。石原慎太郎が衆議院議員に立候補したとき、私は京急蒲田駅前で演説を聞いたことがある。石原慎太郎は大田区が地盤だ。まだ私は小学生だったが、迫力ある演説を聞いて、好きになった。今まで過激な発言も好きだった。だが今は・・・
 日本の選挙史上最高得票数で当選した猪瀬、いい加減、改革派とか口先三寸の候補者に投票するのは、やめましょうよ。


  

Posted by よっぱらいくま at 20:32Comments(2)TrackBack(0)政治・社会