2014年05月21日

鉄子の育て方 ♯7

 登場人物の鉄女が、「朝から晩まで鉄道に乗りっぱなし、コンビニ弁当なんか食べられることが幸せ~」と言っていた。
 私も、そういう時代がありました。
 高校2年の夏休みの九州旅行は、まさしくそんな旅でした。
 夕食は、ビスコとハイレモンだけ。
 駅そばなんて食べられたら御の字。駅弁なんて贅沢すぎてありえない。一日の生活予算は2千円以内。
 何が楽しくてそんな旅をしていたのか。そんなことを、鉄子さんは言っていたので、まさしく自分の若い頃の旅そのものだったなと、感慨ひとしおでした。
 まともなもんを食べず、夜行列車を宿として、翌朝は早朝から夜まで列車に乗り詰めでした。
 でも、そんな行動の女子は、30年前は絶対にいませんでしたけど・・・

 駅弁のお茶。ポリ茶容器。
 あれは懐かしいです。
 プラスチックの香りがするお茶は、駅弁とセットでした。
 私が高校生の頃までは、針金の持つところのある茶容器が定番でした。
 それをフタに注いでのんだものです。
 まるで日本酒のお猪口みたいでした。
 同時に、プラスチック製で、フタにコインが通るような穴を空けられるような溝がある、貯金箱にもなる茶容器になりました。
 それは、プラ容器に茶が入っているもので、その容器そのものをビニールで包んでいるものへ移行していきました。
 私が新幹線の車販をしていたときは、これが主流でした。

 そしていつの間にか、缶茶が出てきて、そして今のペットボトル全盛時代となり、プラ容器のお茶は昔話となったのでした。


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